焼結部品の製造方法

焼結部品の製造は鉄粉を主体とした混合粉を材料としてスタートします。混合粉のベース鉄粉は純鉄粉の他、低合金粉、ステンレス鋼粉やハイス粉などが使用出来ます。最終部品の特性はカーボンを始めとする合金元素や切削性改善剤等の異なった添加副資材により最適化出来ます。混合粉には成形中に発生する摩擦低減等の目的で潤滑剤を添加します。


最も一般的な成形方法は鋼及び超硬製金型を用いた単軸成形です。400-800MPaの成形圧力を発生する機械式及び油圧式粉末冶金用プレスが用いられます。粉末冶金用プレスは毎分25個程度までの高い生産性で複雑形状部品を僅か1工程で成形することが出来ます。成形工程では所定の密度と形状を得て最終的な強度や寸法は次の焼結工程で得られます。


焼結工程は圧縮成形された部品に強度を付与する熱処理工程です。部品は制御された温度と雰囲気で加熱されますが、加熱温度は主たる金属の融点以下です。鉄をベースとした合金系の場合、一般的な焼結温度は1100-1150 °Cで材質及び大きさにより15分から60分焼結を行います。焼結の主なメカニズムは表面及び体積拡散です。

 一般的なベルト炉では部品はベルトに載せられ、順に潤滑剤を燃焼除去する脱ロウ部、所定温度で一定時間加熱保持する焼結部、そして冷却部の3つのゾーンを通ります。この焼結工程において若干の寸法変化が起こり、それを制御することにより部品の高寸法精度が達成出来ます。冷却速度をコントロールすることにより、部品の特性を変更することも可能です。
   

焼結部品は必要に応じてさまざまな副次工程を加えることが可能です。例えば熱処理は合金組成により一般的な鋼材と同様のあらゆる方法で処理が可能です。